2009年4月14日火曜日

放射線治療四回目

いつもと同じ10時半少し前に病院に着き、チェックイン。
今日は私の前に3人の患者さんが待っていました。
後で聞いたのですが、コンピュータートラブルで今日の治療に遅れが出ているとの事。
私は本を持っていたので、のほほんと時間つぶし。
何かやることがあれば待っているのもあまり苦になりません。

治療のあとは放射線科の医師との問診がありました。
今主治医のDr.Mは休暇をとっているので、代わりに放射線科のトップのDr.Nelsonが診てくれました。

放射線療法も始めたばかりなので、皮膚にも変化は見られませんし、特に副作用も出てきていないようです。でもせっかくなので、再建のタイミングについて質問をしました。

やはり放射線を当てると正常な組織もダメージを受けるため、6-12ヶ月ぐらい待つのが正当ではないかということ。でも基本的にDr.Nelsonは外科医でもなければ形成外科医でもないので、その辺は分からないと言っていました。さらに私のような症例に関してどのような形成手術をどのようなタイミングでやるのがベストかというクリニカル・トライアル(治験)も行われていないはずなので、科学的な結論は出せないでしょうということ。さすがDr.Nelsonは元エンジニアの放射線医師なので、エビデンス・ベースが大変強いようです。

そしてランダムかつダブル・ブラインドの治験結果が出ている治療法以外は、全て医者それぞれのバイアス(考え方に偏りが生じること)があるので、話をする医師によって意見もまちまちかもしれないとおっしゃっていました。

たしかに標準治療が確立されていない症例を治療する場合、手探りのような状況になるのは必然。

医師のほうもやみくもに治療をせずに、治験の形で系統立てて治療成果を整理していく必要があるのかもしれません。それには治験などに対応できる医師を養成しないといけない。日本の医学部やレジデント制度では、どれくらい治験に関する教育を行っているのでしょうか。ドラック・ラグなどの問題も、こういった根本的なところから変えていかないと解決しないのかもしれません。

なんかいろいろ考えさせられました。

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午後は歯医者さんへ。

右下の奥歯が虫歯っぽいのと、数日前に上の奥歯のキャップがとれてしまいました。でも本当の目的は歯の状態をもう一度診てもらって、悪いところがあったら全て治してもらうこと。もしかするとタモキシフェンと同時にゾメタを打つことになるかもしれないからです。

歯医者の先生にゾメタの話をしたら、目つきが変わったのに気づきました(汗)。「ゾメタって静脈注射で打つやつよね、錠剤になっているボニーバにしてもらえないか、主治医の先生に聞いてみて」と言われました。でも最近出た治験の結果だと、ボニーバでなくゾメタを使っているので、ボニーバーは使わせてもらえないと思うと言いました。

歯医者の先生はやはり下顎壊死を心配していました。ゾメタの副作用としては稀なほうなのですが、もし起こるととてもひどいらしいのです。顎半分が壊死して無くなっちゃうんだそうです。

私は子供のころから歯が悪いので、アメリカに来てからも沢山歯の治療をしています。ずっと診てくれている歯科医の先生は、これから抜歯しなくてはいけない可能性も高いし、一度ゾメタを始めてしまうとPoint of no return (やり直しがきかない)の状態になってしまうということ。

ゾメタが乳がんの再発率を低くしたという治験結果から、ゾメタを打って欲しいなあと思うのですが、自分の歯の状態を考えるとちょっと不安になります。

まずは今悪いところを早めに徹底的に治してしまおう、ということになりました。来週に歯のクリーニングの予約を入れて帰ってきました。

2 件のコメント:

小梅 さんのコメント...

そうなんですよね。
私もゾメタを打っているので、歯の治療が出来ません。
もしやるとしたら、治療する前後1ヶ月はゾメタは打て
ないと言われました。
今のところ、虫歯らしいものな1つあるような気はして
いるんですが、痛みが出たり出なかったりなので、治療
をしていません。
このままおとなしくしててね!って頼んでいます。(=^∀^=)

うな さんのコメント...

小梅さん、

たかが虫歯、されど虫歯ですよね~。
ゾメタは良いお薬みたいなんですが、その下顎壊死ってかかると凄いらしいんです。形成外科の助けを借りて修復するらしいんですが、何度も手術しなくちゃいけないらしくて・・・副作用も馬鹿にできない例ですよね。

でも私のとこの歯医者さんは、抜歯以外の虫歯の治療ならできると言っていました。ほんとだといいんだけど。